唾石症
唾石症とは?(原因と特徴をわかりやすく解説)
唾石症とは
唾石症の基本的な仕組み
唾液の通る管に「石」ができる病気です(唾石の成り立ち)
唾液をつくる器官である「唾液腺(だえきせん)」から口の間には、唾液が通る管があります。唾石症は、唾液が通る管に小さな石(唾石:だせき)ができる病気です。唾液にはカルシウムなどのミネラルが含まれていますが、これらが何らかの理由で沈着して固まり、石のようになることがあります。特に顎下腺に多く発生します。
顎下腺はあごの下にある唾液腺で、唾液の流れる管(ワルトン管)が長く曲がっているため、石ができやすい構造と考えられています。
食事のたびに腫れが出るのが特徴です(食事後の腫脹)
唾石ができると、食事で唾液がたくさん出ようとしたとき、石が唾液の流れをせき止めてしまい、顎の下や口の中が食後に急に腫れて痛むのが典型的です。「食事をすると腫れるが、時間が経つと引く」という症状に覚えがある場合、唾石症の可能性が高くなります。
唾石症の主な症状
代表的な症状と日常生活への影響
食後の痛み・腫れ・違和感が続きます
唾石が唾液の流れを妨げると、顎の下・口の中・耳下腺の前などがズキズキと痛むことがあります。腫れと痛みは、食事後に強くなるため日常生活で困る場面が増えてしまいます。
症状が進むと唾液腺が炎症を起こし、発熱や膿(うみ)が出ることもあるため、早期の診断と治療が大切です。
触ると硬いしこりを感じることがあります(双手診)
医師がよく行う診察に双手診(そうしゅしん)があります。これは、口の中と外側の顎の部分を同時に触り、石があるかを確認する方法です。大きい唾石の場合は、患者さん自身が触れて硬いコロコロとしたものを感じることもあります。
唾石症の検査方法
正確な診断に必要な検査について
超音波検査(エコー)で石を簡単に確認できます
超音波検査(エコー)は、唾石の診断で最もよく使われる方法です。痛みもなく、放射線も使用しないため安全性が高い検査です。大きさ・位置・数を確認でき、その後の治療方針にも大きく役立ちます。
CTで小さな石まで正確に把握できます
エコーでは見えにくい場合や、複雑な位置にある唾石が疑われる場合にはCT検査が有効です。CTは、唾石の位置関係を立体的に把握できるため、特に手術を検討する際に必要となることが多い検査です。
唾石症の治療方法
石の大きさ・位置によって治療法が変わります
自然排出が期待できる場合の保存的治療
小さな唾石で、唾液の流れがある程度保たれている場合は、以下のような保存的治療で自然に排出されることがあります。
- 水分をしっかり取る
- すっぱい食べ物(レモンなど)で唾液を増やす
- 温めてマッサージする
これらにより、唾液が流れやすくなり石が押し出されることがあります。
口の中から取り出す「口内法」手術
石が大きい場合、または管の出口近くにある場合は口内法(こうないほう)と呼ばれる手術で、口の中から唾石を取り出します。
局所麻酔で行えることが多く、傷も口の中に収まるため、外からは見えません。多くの唾石症はこの方法で治療可能です。
顎下腺ごと摘出する手術(頸部手術)が必要な場合も
唾石が顎下腺の奥深くにある場合や、何度も炎症を繰り返して唾液腺の機能が低下している場合は、顎下腺の摘出(てきしゅつ)を行う手術が必要な場合があります。
これは頸部手術(けいぶ しゅじゅつ)に分類され、首の皮膚を切開して行う手術です。医師が慎重にリスクやメリットを説明し、必要性を判断していきます。
唾石症を疑ったら早めの受診を
早期診断で炎症や痛みを予防できます
食事のたびに腫れる場合は要注意です
「食後だけ腫れて、しばらくしたら治るから大丈夫」と思って受診を遅らせると、炎症が悪化することがあります。
唾石症は比較的わかりやすい病気で、エコーやCTで正確に診断できます。適切な治療を行えば、症状はしっかり改善します。
きたむら耳鼻咽喉科クリニックは堺市東区、南海高野線初芝駅から徒歩2分の好立地、モール共用の駐車場、駐輪場を完備しています。
