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顔面神経麻痺

顔面神経麻痺とは

顔面神経麻痺とは、顔の筋肉を動かす神経(顔面神経)の働きが障害されることで、片側の顔が動きにくくなる病気です。「笑うと口角が上がらない」「まぶたが閉じにくい」「水がこぼれる」などの症状が出ます。発症の原因や重症度により、治療法や回復までの期間が大きく異なります

顔面神経麻痺の種類と原因

中枢性と末梢性の違い

顔面神経麻痺は神経が損傷を受ける場所によって中枢性麻痺末梢性麻痺に分かれます。

中枢性麻痺 主に、脳梗塞や脳出血など脳のトラブルで起こることが多い。
末梢性麻痺 主に、ヘルペスウイルスの再活性化などで起こることが多い。

中枢性の場合は、顔面神経麻痺に加えて、手足の麻痺、意識障害、呂律困難などを伴う場合は、中枢性(脳梗塞、脳出血などの脳卒中や脳変性疾患)が疑われます。また、中枢性では、顔面神経麻痺が軽度である(動きがある程度残っている)ことも特徴の一つです。中枢性の顔面神経麻痺が疑われる場合には、メディカルスクエア初芝駅前のばば脳神経外科・救急・健診クリニックの受診をお勧めいたします。きたむら耳鼻咽喉科クリニックで扱うのは主に末梢性の顔面神経麻痺です。

 

代表的な末梢性顔面神経麻痺

末梢性の顔面神経麻痺には、主に以下のタイプがあります。

Bell麻痺(ベル麻痺)


最も多いタイプで、原因は単純ヘルペスウイルスの再活性化と考えられています。突然顔が動かなくなるのが特徴で、ステロイド療法を中心に治療を行います。

Ramsay Hunt症候群(ラムゼーハント症候群)

水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)による感染で、耳の痛みや水ぶくれ(発疹)を伴うのが特徴です。

  1. 顔面神経麻痺
  2. 内耳症状
  3. 水痘・帯状疱疹の発疹

の3つとも揃うと完全型。このうちの2つでは不全型と言います。帯状疱疹の発疹は多くが、麻痺側の耳の周囲に出ますが、口腔、咽頭、首、頭皮などに出現することがあります。Bell麻痺と比較して、治癒率が悪いため、注意が必要です。

ZSH(帯状疱疹ウイルスによる顔面神経麻痺で難聴や発疹を伴わないタイプ)

発疹が見られなくても、水痘・帯状疱疹ウイルスが原因で麻痺を起こすことがあります。血液検査により、ウイルスを同定すれば、診断ができます。

ZSH:なぜ発疹が出ないのか

水痘・帯状疱疹ウイルスは水痘(水ぼうそう)罹患後も体内に潜伏し、体の免疫力が低下したときに再活性化して神経に炎症を起こすと考えられています。通常は再活性化した神経の支配領域に皮疹が出るのですが、ZSHでは、皮膚に到達する前に炎症が神経内でとどまるため、発疹が現れません。

耳炎性

中耳炎などによる炎症性

外傷性

中耳・側頭骨骨折など

医原性

手術に伴う合併症

腫瘍性

全身性疾患の一症状

顔面神経麻痺の症状

  • 顔の片側が動かない、動かしにくい
  • 目が閉じにくい、閉じない
  • 口から水、食べ物がこぼれる
  • 味覚の低下
  • 音が響いて聞こえる(耳鳴・聴覚過敏)

これらの症状が突然現れた場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診してください

顔面神経麻痺の検査

  • 聴力検査、ティンパノグラム、アブミ骨筋反射
  • 血液検査
  • 耳、鼻、口腔、咽喉頭の診察(水痘・帯状疱疹の発疹を確認)
  • 柳原法、40点法(麻痺の程度の評価)
  • 中耳・側頭骨CT、頭部MRI(脳、中耳、側頭骨、耳下腺などの解剖学的な異常、腫瘍の有無の評価)
    当クリニックよりばば脳神経外科・救急・健診クリニックに依頼します。まずはきたむら耳鼻咽喉科クリニックを受診してください。
  • ENoG・NET検査(予後検査、顔面神経障害を評価)(当クリニックでは施行していません)

顔面神経麻痺の治療

副腎皮質ステロイド

神経の炎症やむくみを抑える目的で、ステロイド薬を早期に投与します。発症後早期に治療を開始することが、重要です。

抗ウイルス薬

Bell麻痺、Ramsay Hunt症候群、ZSHが疑われる場合に併用します。

ビタミンB12製剤・循環改善薬

神経修復を助ける補助療法として用います。

顔面神経減圧術

予後が不良である場合に、むくんだ顔面神経の絞扼を解除するためにおこなわれることがあります。希望される場合には、高次病院へ紹介させていただきます。

理学療法

回復期には顔面のマッサージ、ストレッチ、表情筋運動を指導します。

顔面神経麻痺の重症度と予後

顔面神経麻痺の重症度

柳原40点法により、

軽症 20点以上。副腎皮質ステロイド、抗ウイルス薬を使用せずとも、ほとんどの場合、治癒します。
中等症 12-18点。副腎皮質ステロイド、抗ウイルス薬を投与すると、ほとんどの場合、治癒します。
重症 10点以下。副腎皮質ステロイドの大量投与、抗ウイルス薬を投与します。予後検査(ENoG・NET検査)にて予後不良と考えられる場合には、顔面神経減圧術などの追加治療が検討されます。理学療法も併せて行うことをお勧めいたします。

院長からの一言

顔面神経麻痺は、日常生活への支障が大きいだけでなく、早期診断・早期治療が予後を大きく左右する疾患です。

「顔が動かしにくい」症状があれば、どうぞ早めにご相談ください。

 

きたむら耳鼻咽喉科クリニックは堺市東区、南海高野線初芝駅から徒歩2分の好立地、モール共用の駐車場、駐輪場を完備しています。WEB予約やWEB問診に対応した、通いやすさと利便性を兼ね備えたクリニックです。どうぞお気軽にご相談ください。

記事監修

北村貴裕
きたむら耳鼻咽喉科クリニック院長

略歴

2005年大阪大学医学部医学科卒業
近畿大学耳鼻咽喉科医学部講師、大阪労災病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科副部長、南堺病院耳鼻咽喉科非常勤医を歴任。
2027年5月きたむら耳鼻咽喉科クリニック開院予定

資格

  • 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科専門医・専門研修指導医
  • 日本耳科学会認定医
  • 厚生労働省認定補聴器適合判定医
  • 難病指定医

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